因州和紙が魅せる世界
-4人の作家と因州和紙の可能性に触れる-

鳥取市商栄町のTOTTORI COFFEE ROASTERでは現在、鳥取にゆかりのある各ジャンルの作家らが因州和紙をテーマに制作した作品の展示「因州和紙が魅せる世界-4人の作家と因州和紙の可能性に触れる-」が9月まで開催中です。


この企画はcocoto+代表の藤田芳美さんのコーディネートにより、写真、花、服飾、ペーパーアートのアーティストと因州和紙のコラボレーションが月ごとに変化しながら3カ月間にわたり展示するもの。
これまでもTOTTORI COFFEE ROASTERでは様々な展示が行われてきましたが、今回は東京のギャラリー「SPACE K代官山」プロデュースのもと、写真家の水本俊也さんと鳥取在住の作家たち3名のコラボ展が実現しました。コーディネーターの藤田さんは鳥取ゆかりのアーティストや資源を県外へ発信していきたいと積極的に事業を展開しています。

左がcocoto+代表の藤田芳美さん、右がTOTTORI COFFEE ROASTER店長の田中治さん

6月取材当時展示されていた山田智子さんは因州和紙をコーヒーで染め、ハンドメイドで作られた帽子などを出品していました。通常の和紙は水に弱く染めるのに適していないのですが、特殊な和紙を使用、伸びないため縫うのも技術が必要とのことですが、独特な風合いを持った作品に仕上がっています。藤田さんは「あえて異なるジャンルの方にお声かけし、新たな因州和紙の可能性を模索したい」と話していました。

TOTTORI COFFEE ROASTERは1970年創業の(有)鳥取珈琲館が5年前にオープンした支店兼焙煎工場で、店長の田中治さんが豆の仕入れから焙煎までこだわりを持って経営をしています。2018年7月より店の一部をギャラリーとし、コーヒーを飲みながら絵画などの作品を楽しんでいただくスペースを設けました。その頃よりギャラリー「SPACE K代官山」との交流が続いているとのことです。田中さんは「様々なきっかけでこのお店に関わってくれる人が増えたら」と話しています。コーヒーを飲みにふらりと立ち寄るもよし、作品を見にきたら美味しいコーヒーに出会うもよし、このように緩やかに人と人とをつなぐ場として地元の人に愛される場所になっています。

美術館で鑑賞する芸術もいいですが、自分たちの生活の一部にさりげなくアートがある、そういう形が鳥取らしいのではないかと感じています。


因州和紙が魅せる世界~4人の作家と因州和紙の可能性に触れる~

開催日時
2020年6月2日〜9月 9時〜18時(定休日なし)
※終了日はFacebook等でご確認ください。

場所
TOTTORI COFFEE ROASTER(〒680-0912鳥取県鳥取市商栄町251‐4)

問い合わせ
cocoto8823@gmail.com(cocoto+ 藤田)

出品作家
水本俊也/Mizumoto Shunya 写真家/八頭町出身 横浜市在住
山田智子/Yamada Tomoko ハンドメイドクリエイター/広島出身 鳥取市在住
池谷礼子/Iketani Reiko/ペーパーアート講師/Arfa-fa /鳥取市在住
田村ナスミ/Tamura Nasumi/フラワーアーティスト/ベアフットグリーン代表/京都出身 鳥取在住

ライター

トット編集部

当ウェブマガジン編集部。鳥取の今をアートやカルチャーの視点から切り取ってお届けします。不定期に集まり、運営方針や記事内容の検討などをする編集会議を開いています。随時メンバー募集中!