トットのもちよりパーティー@鳥取トウフビル レポート

県内各地でみずから暮らしと文化をつくる人たちが運営するウェブマガジン「totto(トット)」。でも東西に長い鳥取県では、関係者が直に会う機会はそう多くはありません。たまには集まっておしゃべりしたりお酒を飲んだりしようと、ときどきパーティーを開くことにしました。1回目は鳥取駅近く、Y Pub&Hostel TOTTORIやシェアオフィスRMSなどが入っている「トウフビル」の屋上にて。今回のパーティーの提案者であり、最近「もちよりパーティー研究家」を名乗り始めた編集者、岩淵拓郎さんがレポートします。


いきなり編集者っぽいことを書きますが、もちよりパーティーという集いはとても編集的だなと思います。何もない空間に人が集まり、食べ物や飲み物が持ち寄られ、自ずとパーティーが立ち上がる。誰かが状況をコントロールしているのではないけれど、それぞれが持ち寄った気分がいい具合に適材適所へ埋め込まれ、結果的に楽しい時間が生まれる。それはさしづめ、一見何の脈絡もないいろんな声の寄せ集めのようで、実は全体としてひとつのメディアのようにも感じます。

あ、ご挨拶遅れてすいません。編集者の岩淵拓郎といいます。兵庫県宝塚市生まれで、今も宝塚に住んでいます。トットには2017年4月の立ち上げ時にいろいろお手伝いさせていただいてからのお付き合い。鳥取との関わりも、まあそれまで旅行で来たりしたことは何度かありましたけど、主にはそれ以降です。

7月の初めごろ、久しぶりに水田編集長と濱井副編集長の3人で話をしていた時、「トットってもちよりパーティーみたいなもんですよね」って言ったことがきっかけで、トットとして定期的にもちよりパーティーをやることになりました。とりあえず今年度中に4回、会場は編集部が気になっている県内のいろんな場所で。トットに興味のある人ならだれも参加していただけるので、ぜひお気軽に遊びに来てください。

ということで、もちよりパーティーをやるたびに簡単なレポートを。トットというメディアの内側、そしてそのひとつ向こう側には、こんな人たちが作り出すこんな空気があるんだなというのを感じてもらえたら嬉しいです。

*********

トットのもちよりパーティー、記念すべき1回目は夏休みも明けた2018年9月1日、会場は鳥取駅近くにある「トウフビル」の屋上。ビルの名前を聞いてもピンとこないかもしれませんが、Y Pub&HostelやシェアオフィスRMSなどが入っているビルと言えば分かる人も多いんじゃないでしょうか。2015年に雑居ビルを改装したコーポラティヴ・ビルとしてオープン。スタジオ、ミーティングルーム、シェアオフィス、パブ、ホステルなどとして活用。カメラマンや家具職人、キュレーター、空き家を用いたまちづくり会社などの多数の入居者同士がゆるやかに関わりを持ち活動しています。

この日は朝からあいにくの天気。でも、準備を始める17:00にはタイミングを見計らったように雨が上がりました。天気予報によると、なんとか夜中までは天気は持ちそうです。とりあえず屋上に溜まった水をほうきで掃いたり、テーブルを並べたり。

てるてる坊主代わりのガーランド。

そうこうしているうちにパーティー開始の18:00を過ぎて、人もちらほら集まってきたので、とりあえずその場にいる人たちで本日最初の乾杯です。

女子率の高い最初の乾杯。
もちより第一号は串カツ。葱とごまがちょっぴり新鮮。
鶏と卵としめじの煮物。味がよく染み込んで、ビールにも日本酒にもよく合います。
こちらは筆者のもちより、お手製ラタトゥイユ。野菜はすべて鳥取県産、本通り商店街のパレットとっとりで購入。

もちよりパーティーなので当たり前ですが、人が増えていくたびにもちよりが増えて、テーブルの上がどんどん賑やかになっていきます。そして、その佇まいがなんとなくその場所に集まった人たちを表しているような気もします。

参加者が増えてくると、違う人のもちよりがひとつのお皿に盛られるの図。

参加者はトットで原稿を書いたり、いろんなカタチで手伝ってくれている人たちの他にも、会場であるトウフビルに入居している人たちやその友だち、そして県外からやってきたアーティストなど、いろんな人が来てくれました。

旧横田医院のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムで鳥取滞在中の京都の振付家・山下残さんはよく冷えた白ワインを片手に。
1年前にUターンしてきたプロダクトデザイナーの川崎富美さんは、みんな待ってた唐揚げを。
トウフビルにスタジをを構えるフォトグラファーの田中良子さんは、しそ巻おにぎりにトマトとモッツァレラのサラダ、そしていちじく生ハム!
地域に眠った8ミリフィルムを発掘する「すみおれアーカイヴス」のため大阪から鳥取に滞在中のAHA! project松本篤さんは、旬まっさかりの二十世紀梨を。

気がつけばいつの間にかあたりは真っ暗。トウフビルの屋上には、いろんな人の島ができています。今日はじめて出会った人同士、知り合ってはいたけど初めてしゃべった人同士、いつも顔を合わせている人同士……いろんなところでいろんなおしゃべりが繰り広げられました。

最後の一本はイタリアはシチリア島の赤ワイン。

パーティーは深夜まで続き、最後のお客さんが帰っていったのはなんと深夜25:00でした。トットはウェブメディアなので、普段はこうしてあまり顔合わせる機会も多くありません。でもいろんな人たちが関わってくれたり、興味を持って読んでくれていたりするということををあらためて実感できた夜になりました。

*********

と、こんな感じでもちよりパーティーを2ヶ月に1度やっていきます。次回は11月24日(土)、場所は米子市の「めがねのスエツグ plus」さんを予定しています。トットに興味のある人はぜひお気軽に、ふらっと遊びに来てください。

※このコラムのロゴは(公財)とっとり県民活動活性化センター「平成30年度非営利公益活動広報補助金」を活用して作成しました。

ライター

岩淵拓郎

1973年兵庫県宝塚市生まれ/在住。雑誌編集者を経て、2002年から2010年まで美術家として活動。現在はフリーの編集者として、主に文化・芸術などに関する書籍やプロジェクト、イベントなどの企画と編集を手掛ける。編著に『内子座~地域が支える町の劇場の100年』(学芸出版社、2016)ほか。2001~2015年、京都造形芸術大学教員。2012~2014年、宝塚映画祭総合ディレクター。一般批評学会主宰。「トット」ではスタートアップのお手伝いを少々。趣味は料理(キリッ