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2017.10.26

タクシー王子(?)の
とっとり裏道案内 #4  鳥取市の山の手通り「放哉の小径」

鳥取の中堅タクシー会社の若き御曹司・松浦秀一郎(通称、タクシー王子)が、ガイドマップに載っていないお薦めのお店、通り、おみやげ物、絶景スポット、旬な動きなどをご紹介。タクシーだからこそ知っているディープでオツな情報を、バックミラーごしにこっそりお教えします。


鳥取が生んだ俳人、尾崎放哉

毎度ご乗車ありがとうございます。サービスタクシーの松浦です。秋になりました!フレッシュな空気が心地よい季節、皆さまはどんなことをしてお過ごしでしょうか?

僕は先日、秋の読書にと思い、鳥取市出身で明治から大正時代にかけて活躍した自由律俳句の俳人、尾崎放哉の全句集(『尾崎放哉全句集』村上護 編、ちくま文庫)を市内の本屋さんで購入しました。季語がなく、五・七・五の音にとらわれない形式をとった尾崎放哉の句は、どことなく脱力感があって、垣間見えるデカダンな雰囲気がなんともいえず、冷たい風の吹き始める秋の夕暮れにじっくり沁みます。

今回ご紹介するのは、鳥取市のお散歩スポット「放哉の小径(ほうさいのこみち)」。樗谿公園の手前交差点から立川町のほうにかけて、俳句が書かれた標柱や石碑が点在するエリアがあるのをご存知ですか?

これらの俳句はすべて尾崎放哉によるもの。
放哉に関係したモニュメントが設置されているのは、この俳人にまつわる場所が多いから。生誕地、幼少時代に遊んだ山や川など、ゆかりの場所が多く、また江戸時代の城下町の名残をのこしたこのエリアは、素敵な散歩道にもなります。

「雨の幾日がつづき雀と見てゐる」。しっとりした孤独と切なさを感じます。
中川酒造に配された碑には「ただ風ばかり吹く日の雑念」。こんな気分の日は熱燗でまとめたいですね。

城下町で楽しむ秋のぶらり散歩

まがり道や細い路地が入り組み、鳥取藩主池田家の菩提寺である興禅寺や京都風蓬莱様式の日本庭園が美しい観音院、地元のお茶会では有名な和菓子屋さん「とらや」(“あの羊羹の”ではありませんよ!)の他に、歴史を感じる旧家跡や古民家など、“発見”がたくさんあるまち。

 

興禅寺にある放哉の辞世の句「春の山のうしろから烟が出だした」。興禅寺では座禅や庭園の夜間ライトアップもある(要問合せ)。
観音院は天台宗のお寺。江戸時代初期の庭園は周囲を借景とする雄大な雰囲気で、キリシタン灯篭など見どころもたくさんある。
季節ごとに趣のある和菓子を出してくれる和菓子屋「とらや」。観音院の向かいに位置する。

ぶらぶら歩いては放哉の句を見つけて立ち止まり、またぶらぶら歩く。お寺を見て、お菓子を買い、休憩がてら、ぱくり。

秋の読書とまちあるき、とても相性が良いものです。
皆さまはこのまちを散歩してどのようなことを感じるでしょうか。

本日はご乗車ありがとうございました。


今回のお薦め裏道スポット

放哉の小径
鳥取県鳥取市山の手通り周辺

尾崎放哉ゆかりの地をめぐるルートマップ(鳥取県)
http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/220622/housai_map.pdf

※10月21日~25日まで、尾崎放哉の句を書道で表現する全国公募書道展「第10回 放哉を書く」(放哉の会、新日本海新聞社 主催)が開催されます。会場はとりぎん文化会館、中電ふれあいホール、鳥取市福祉文化会館、宝林堂ギャラリーの4か所。ご興味のある方は、こちらもぜひ。

とらや
鳥取市上町169

興禅寺
鳥取市栗谷町10

観音院
鳥取市上町162

ライター
松浦秀一郎

松浦秀一郎

鳥取市出身。約2年前に東京からUターンし、実家のタクシー会社に就職。地域に貢献する公共交通であるという強みをいかして、鳥取をよりおもしろくするキッカケとなるべく、日々活動している。“何もない = 何かがある”地元の暮らしを楽しむため、プライベートでもまちの動きにアンテナを張り、地元の隠れた魅力を見つけることが喜び。

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