トットローグvol.12 私が祭りに行く理由 3月25日(土)10:00

トットによる対話のためのプラットフォームづくり、トットローグ。汽水空港のモリさんとともに話す3回目、今回は現実の社会問題について話してきた先に、今後の社会やコミュニティのヒントとなるものを探り、「祭り」について話します。


鳥取でこのことをみんなと話したいと思ったとき、誰もが使える場所(プラットフォーム)をつくることを目指してスタートしたトットローグ。Vol.6とvol.7では、汽水空港のモリテツヤさんとともに、ウクライナの戦争や安倍元首相銃撃事件をきっかけとして、戦争や政治、社会について参加した皆さんと話してきました。

モリさんとの3回目となるトットローグでは、現実に起こった社会問題を取り上げることから進んで、今後の社会のために手がかりとなるようなテーマを選びたいと思い、「祭り」について話すことにしました。近年、日本の戦後あるいは近代化以後作られた様々な制度やシステムが崩れていく中で、私たちの意識は土や植物といった、確かさを感じる自然の存在へと向かってきたように思います。大工や左官仕事を習い自ら店舗を改装し、「食える公園」として友人たちと畑を運営するモリさんのあり方も、そのような志向を共有しているように思います。では、個人と自然とのかかわりだけでなく、人と人とのかかわりおいて確かなもの、望ましいといえるあり方はあるのでしょうか。

鳥取市河原町出身の企画者は、最近になって幼い頃から見、成人してからはその一員として参加してきた毎年秋の麒麟獅子舞のお祭りが、自身の世界観を形成するものとして大きな役割を果たしてきたと感じるようになりました。祭りは古来より人間の共同体が不可欠としてきた人間と自然、神的なものがかかわる機会であり、人為的社会制度が作られる以前の、人と人との関係のあり方を含めた共同体の世界観を示すものと捉えることができます。農村共同体の衰退とともにそのような祭りは弱体化していきますが、筆者のように今なお伝統的な共同体による祭りを背景としてもつ人も少なからずいるはずですし、新たにその代替物として独自の祭りを作ったり、そこに参加している人も多くあり、そのような祭りも、現代において人々の関係の基底を成す機能を果たしていると考えられます。

現代社会において出会うそれぞれの個人が、企画者にとっての麒麟獅子舞のような祭りを、背景としてどのように保持しているのか、それは一見見えづらいのですが、その表面にはあらわれにくい部分が、日常的な社会関係に大きな影響を与えているのではないかと考えられます。そこで今回のトットローグでは、自身にとって重要な祭りの経験のある方から、それぞれがどのような参加の経験を持ち、どうしてその祭りに参加するのか、そこに参加することで何を感じ、どのように魅力を感じているのかについて聞きたいと思います。そうすることで、通常は見えにくい各人のあり方の基礎になっている部分に光を当て、互いの世界観の深い部分を理解することで、今後の社会において支えとなる関係の土台を探ります。またそのような存在が今不確かになっている人にとっても、生きていくための支えとなる手がかりを得るきっかけとなるのではないかと考えます。当日は祭りについての様々な経験を語り合える場になればと思います、お祭りに参加した経験のある人、またそのような存在を求める人の参加もお待ちしています。


トットローグ vol.12 
私が祭りに行く理由

日時
2023年3月25日(土)10:00-12:00

場所
汽水空港(鳥取県東伯郡湯梨浜町松崎434-18)

参加費
無料(別途1drinkオーダーをお願いします)

定員
6名(申込順)

参加方法|下記URLよりお申込みください。
https://forms.gle/ZLEwN6rKKbc5VDAX8

申込締切
2023年3月24日(金)24:00 
※定員に達した場合、締切日より早く受付を終了します

企画・参加者
nashinoki(ライター)
プロフィールは、ページ下部を参照。

モリテツヤ(汽水空港店主)
1986年、福岡県北九州市生まれ。父親の転勤で2年間インドネシアで暮らす。大学卒業後、埼玉県の有機農家で有機農業を学び、アジア学院の農業研修、ボランティアを経て鳥取県に移住。2015年、湯梨浜町に書店「汽水空港」を開業。

対話内容の記録について
対話内容を記録し、概要を本ページに掲載予定です(お名前など個人が特定できる情報は載せません)。ご了承・ご協力をお願いいたします。

ご寄付のお願い
当イベントは参加無料ですが、可能な方には寄付という形でウェブマガジン・トットの応援をしていただけたら幸いです。詳細は以下のページをご覧ください。
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主催・問合せ
 info@totto-ri.net (トット編集部)

助成
ごうぎん文化振興財団助成事業

ライター

nashinoki

1983年、鳥取市河原町出身。鳥取、京都、水俣といった複数の土地を行き来しながら、他者や風景とのかかわりの中で、時にその表面の奥にのぞく哲学的なモチーフに惹かれ、言葉にすることで考えている。